今月7月18日(木) のサイエンスカフェin静岡は、
清水扇丈教授(静岡大学創造科学技術大学院・理学部数学科兼任)による「微分で遊ぼう」です。
数学の話は2月に開催した第73話、依岡輝幸先生による「連続体仮説の過去・現在・未来」に続いて、今年2回目になります。
今回は解析学、微分のお話。ポスターによると「微分、2階微分、分数階微分、偏微分、弱微分などいろいろな微分の性質とその効用について考えます。後半ではミレニアム賞問題の一つであるナヴィエ・ストークス方程式について迫ってみたいと思います。」ということですが、微分は「ほのかに分かる」、積分は「分かったつもり」の私にはあまり詳しく説明することは出来ません。以下、素人なりに紹介致します
後半の話題であるナヴィエ・ストークス方程式はミレニアム賞問題の一つです。これはクレイ数学研究所によって2000年に発表された7つの数学上の未解決問題のことで、100万ドルの懸賞金がかけられています。そのうちの一つ、ポアンカレ予想については2010年に解決したと認められていますが、解決したペレルマンが賞金の受け取りを拒否してニュースになったのは記憶に新しいところでしょうか。
ウィキペデイアによればナヴィエ・ストークス方程式は、以下のような式のことだそうです。「流体の運動を記述する2階非線型偏微分方程式であり、流体力学で用いられる。アンリ・ナビエとジョージ・ガブリエル・ストークスによって導かれた。NS方程式とも略される。ニュートン力学における運動の第2法則に相当し、運動量の流れの保存則を表す。」
流体の挙動についての式なので、大気の動きや海流などの研究にも密接に関連しています。つまり、純粋な数学的興味に加えて物理学他の広い分野でも重要な、基本的方程式だというわけです。今のところ一般解が見つかっておらず、流体の問題は数値シミュレーションで解かれていますが、これが解析的に解ければ、その意義は大きそうですよね。
ナヴィエ・ストークス方程式については、
「世界を変えた17の方程式」(イアン・スチュアート著、ソフトバンククリエイティブ、2013年)に少しだけ取り上げられています。大慌てで読んでいてまだ読了していないのですが、ユーモラスに書かれていますし、なにより数式が少なくて素人には有り難い本です。(数式大好きの方には物足りないかも ^^;)
以上、完全な素人が国語力だけで文章をでっち上げました (大汗っ!) 当日、清水先生からの正しい説明を聞いて下さい!
追記(2013年7月18日)
数学科の依岡先生より以下の情報を頂きました。
「日本の現代数学 ──新しい展開をめざして」の章のひとつ「流体方程式と自由境界問題」で、清水先生が自身の研究分野についての解説をしています。
http://www.sugakushobo.co.jp/903342_17_mae.html
最近のカフェは大入りになる場合が多く、入場制限になってしまうことがよくあります。先着順で150名までですので、ご了承下さい。
満席の場合は、消防法の定めにより入場をお断りせざるを得ません。
数学も固定ファンが多くて、前回の数学カフェの時もほぼ満席でした。是非、お早めにお越し下さい。開場は17時を予定しています。
(予約は受け付けておりません。また、遅れてくる方のための席取りもご遠慮頂いております。)
当日の混雑状況は当ブログとツイッター にて17時半頃から実況します。遅れそうになったら、参考にして下さい。
ツイッターのアカウントは →
https://twitter.com/SciCafeShizuoka
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サイエンスカフェin静岡 第78話
2013年7月18日(木)
清水扇丈教授 静岡大学創造科学技術大学院(理学部数学科兼任)
微分で遊ぼう
☆会場:B-nest 静岡市産学交流センター(静岡市葵区御幸町3-21 ペガサートビル6階)
地図はこちら→
http://www.b-nest.jp/map.html
セノバの向かい側、御幸町図書館の入っているビルです。
☆時間:18時〜19時半(開場17時)
17時半ごろから数学科の先生監修による「数学パズル」もやってます!
☆入場無料(無料なのに、なんと茶菓子と飲み物付きですよ。)
☆事前申込不要 直接会場へおいで下さい。
ただし、定員150名を越えた場合は安全上の問題があるため入場をお断りしています。
このため,余分な席取りはお断りしておりますのでご了承ください。
★参加対象 聴衆として高校生程度〜シニア層を想定していますが、最近は小中学生の参加者も増えてきました。「科学」と「科学者」に興味を持ってくれて,他のお客様の迷惑にならないように静かに聞いて下さるお子さんは「未来の科学者」として大歓迎です!