eしずおかイベント情報

静岡大学理学部では、毎月1回、木曜日の午後6時から静鉄新静岡駅近くのペガサートで「 サイエンスカフェ in 静岡」を開いています。入場無料。事前登録も要りません。

カフェの風景

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 サイエンスカフェin静岡の5周年記念として、今回は伊東学長に講演をお願いしました。

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 「ことばの工学:自然言語の意味表現 〜文と工の間で〜」というタイトルは自然科学系の話題がほとんどの当カフェとしては異色のものです。文系と理系の境界的な話題としては、これまで斎藤 憲先生(大阪府立大学)の「アルキメデスの失われた写本を読む」(平成22年11月)があったくらいでしょう。興味を引かれた方が多かったようで参加者はいつもより少し多めだったような気がします(記帳分で100名前後)

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 今回の話は、人が普通に使っている言葉(の意味)をコンピュータに「理解」させるための手順についてのものでした。
 赤い車、赤い色の車、あの車の色は赤い、あの車は赤い・・・ 同じ意味なのに違った言葉になっているものでも、言葉の構造を解析していくと同じものとして扱うことが出来る。英語でも中国語でも同じ構造が出てくる。そうなればコンピュータにも理解させることが出来るだろう。私なりにまとめるとこんな感じかな・・・
 そのためには文法を極める必要もあるわけで、サイエンスカフェの講師が「連体形」とか「用言」なんて文法の用語を口にしているのは、なかなかに奇妙で面白くもありました。「かろ、 かっ、く、い、い、けれ」なんて何年ぶりに聞いたろう(笑)
 私も日本語の構造、文法には興味があって、それは試験問題を作ったりするときに必要に迫られてのことだったりするのですが、こんな切り口もあったとは驚きでした。
 こういった解析を続けていって鉄腕アトムや、「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピュータHAL9000のように人と会話できるようにしようというのが最終目標とのこと。アトムは言葉を理解しているだけではなく「心」を持っているのではないかなどという深遠な質問も飛び出すなど、とても充実したカフェになりました。皆さん、身近な「言葉」というものには関心が高いようですね。

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 伊東先生が講演で挙げていた「象は鼻が長い―日本文法入門(三上章著)」は1960年に出た歴史的な名著で、私も読みました。調べたらまだ手に入るようです。アマゾンならこちら
 またウナギ文については1978年刊の「ボクハウナギダ」の文法―ダとノ(奥津 敬一郎著)がありますが、こちらはどうやら絶版のようです。ウナギ文の他にもコンニャク文「コンニャクは太らない」なんてのがあって、なかなか楽しい(*^_^*) ウナギ文もコンニャク文も検索すると山ほど出てきますよ!

 ところで今回は阪東店長のデビューでもありました。
 はじめは緊張気味でしたが、直ぐに慣れたようで堂々たるもの。
12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 実験物理が御専門であるだけに、こういうった手作りツリーもお手の物。

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 発光ダイオードとファイバーで作ったそうです。

12月15日、伊東学長の話(カフェの風景)

 このカフェ、学長のブログで紹介して頂きました。こちらからもリンクしておきます。
 http://shizudaigakucho.blog20.fc2.com/です。

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Posted by 元サカ at 13:18Comments(0)

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元サカ
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サイエンスカフェin静岡は静岡大学理学部が主催しています。
歴代店長は以下のとおりです。
初 代 小山 晃(2006年12月-2007年7月)
2代目 近藤 満(2007年9月-2009年5月)
3代目 依岡輝幸(2009年6月-2010年3月)
4代目 坂本健吉(2010年4月-2011年11月)
5代目 阪東一毅(2011年12月-2014年1月)
6代目 浅芝秀人(2014年3月-2016年2月)
7代目 増田俊明(2016年3月-2017年3月)
8代目 天野豊己(2017年4月-
9代目(予定)大吉崇文(2018年4月-
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サイエンスカフェin静岡に関するお問い合わせはこちらまでどうぞ

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〒422-8529静岡市駿河区大谷836
sci-cafe@ipc.shizuoka.ac.jp

会場 B-nest静岡市産学交流センター(ペガサート内)

〒420-0857
静岡県静岡市葵区御幸町3-21ペガサート6F

(TEL)054-275-1655

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